ようこそパイセン! Vol.3 – 百瀬文

《Born to Die》


作家として活動を続けていると、会ったり、一緒に仕事したりする人が固定されてきていると感じるときがある。いつの間にかシーンのなかでグループやポジションができ、共通言語を持つもの同士で固まっていく。そして、別のグループと交流することが難しくなっていたりする。そもそも先輩にあたるような方々には話しかけづらい。けれどこのままだと一生TOMO都市美術館に来てくれなさそうな人もいる。でもたくさんの人が住む「都市」の中に、鎖国的なTOMO都市美術館とかナンセンス以外の何ものでもないじゃないか、、、。

そのような状況を打破すべくこの企画は考えられた。少し遠くに感じられた表現者たちをご招待し、お酒の力をかりて作風や築いてきたキャリア、今考えていることなんかを存分に語っていただきたい。そして、僕たちのことも知ってもらいたい。また、同じように知ってもらいたいという人にも集まって欲しい!それこそ都市にも芸術にも、本来垣根などないはずだと思うから。だから、ようこそパイセン!

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第3回目となる「ようこそパイセン!」は、多くの作家からの支持を得る百瀬文さんをゲストにお招きします。もちろんTOMO都市美術館初登場。
まず同時開催中の中島りか企画展 “Bodies On The Matter” をご鑑賞いただき、百瀬さんによるご自身の活動の簡単な発表(進行:中島、トモトシ)ののち、飲食しながらざっくばらんにおしゃべりしていければと思っています。これまでの作家活動の変遷、現在興味のあること、今後の計画など、興味は尽きません。具体的な作品や制作のお話しを通して紐解いていきます。

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ようこそパイセン! Vol.3 『百瀬文』
 – ゲスト 百瀬文
 – 幹事 中島りか、松田修、トモトシ
日時:2021年8月7日(土)20:00 – 22:00 ※流れによって延長(TOMO都市美術館は終電まで開館)
会場:TOMO都市美術館(東京都杉並区西荻南2-9-12)
参加費:無料 ※ビールは一杯500円/2杯目以降300円、フードは500円で食べ放題(次回以降のイベント開催のためにもご協力お願いします)
定員 : 12名程度 ※10名に変更しました
予約 : https://forms.gle/hBeTtcPEkjMKVcXy8

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百瀬文 MOMOSE Aya
1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。映像によって映像の構造を再考させる自己言及的な方法論を用いながら、他者とのコミュニケーションの複層性を扱う。近年は映像に映る身体の問題を扱いながら、セクシュアリティやジェンダーへの問いを深めている。主な個展に「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(EFAG EastFactoryArtGallery、2020年)、「サンプルボイス」(横浜美術館アートギャラリー1、2014年)、主なグループ展に「彼女たちは歌う」(東京藝術大学 美術館陳列館、2020年)、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館、2016年)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋——日本と韓国の作家たち」(国立新美術館、韓国国立現代美術館、2015-16年)など。2016年度アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けニューヨークに滞在。
http://ayamomose.com

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中島りか NAKASHIMA Rika
ロンドン芸術大学 Chelsea College of Arts にて Fine Arts を学び、2019年から東京藝術大学大学院に在学。公共空間における文字や記号が人々へ与える共通認識、共存/対立に問いかけながら、サイトスペシフィックなインスタレーションやパフォーマンス、写真・映像作品を制作する。これまでの主な活動に「Bodies On The Matter」(個展, TOMO都市美術館, 2021) 、「A Waiting Room」(企画, ゲーテ・インスティトュート東京, 2020) 、「都市のみる夢」(企画, 東京都美術館, 2020) 、 現在もGoogleMap上で展示継続中の「ALL TOO HUMAN CAPITAL」(Rootstein Hopkins Parade Ground、HPで公開中, 2018) 、 ロンドンの街中でゲリラ的に行ったパフォーマンス「Private Property No Rights of Way」(Peckham, 2017) 、 Sonia Boyce が企画した「The Beginning of Truth」(Punctumギャラリー, 2017) や「MEETING POINT」(Myatts Field公園, 2016) など。
https://www.rikanakashima.com/

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松田修 MATSUDA Osamu
1979年尼崎出身。二度の鑑別所収監を経て、東京芸術大学大学院美術研究科修了。映像、立体、絵画とジャンルを問わず様々な技法や素材を駆使し、社会に沈潜する多様な問題を浮上させる作品を制作。主な展覧会に「居場所はどこにある?」(東京藝術大学大学美術館陳列館, 2021) 、「こんなはずじゃない」(個展, 無人島プロダクション, 2020) 、「ダークアンデパンダン」(共同企画, 会場非公開, on website, 2020) 、「にんげんレストラン」(旧歌舞伎町振興組合ビル, 2018) 、「リビング・メッセージ」(個展, ARTZONE, 京都, 2018) 、「不適者生存」(個展, オルタナティブスペースコア, 広島, 2018) 、「みんなほんとはわかってる」(個展, 無人島プロダクション, 2017) 、「何も深刻じゃない」(個展, Garter, 2015) など。著書に『公の時代』(卯城竜太 (Chim↑Pom) との共著, 朝日出版社, 2019) がある。
http://osamumatsuda.com/

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百瀬さんの興味や制作の姿勢について、過去作品やダイアグラムを交えて貴重なお話をしていただきました。言葉の選び方がいちいち強い!というのが印象的でした。その後は鍋を食べながら、飲みながら、参加者の方と歓談しました。暑かったこともあって半屋外状態にしてのイベントで、夏祭りっぽさもあってよかったです!パイセンありがとうございました!(トモトシ)

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TOMO都市美術館