恩山昇りを求めて / Searching for Megu-yama ceremony

トモトシは18才までを山口県下松市で過ごした。この地域では3年に1度、恩山(めぐやま)昇りという行事が催されてきた。
〈日の入りと同時に、大勢で恩山の麓からイノシシを追いかける。 頂上にたどり着くのは日の出ころである。中央に大きな四角形に枠どられた神域があり、イノシシはそこに追われる。最初に神域に入ったイノシシは神官によって捕らえられ、神社で守護獅子として3年間飼われる。  そして次の祭りで食べられるのである。〉
父が神官を務めていたこともありトモトシはこの神事に強く魅かれ、将来深く関わることを心に決めていた。しかし彼が14才のとき、市の合併騒ぎの最中、行事は突然廃止となった。彼は撤回を訴えたが、決定が覆ることはなかった。  それ以来トモトシは日本中を巡りながら恩山昇りに関する調査を続けてきた。
今動画では、関東の美術館・博物館において発見した恩山昇りのルーツに関する調査結果を示す。
「監視員の振る舞いが、神域を侵したイノシシを捕らえる神官のものとあらゆる点で一致している」ことから、決定的な資料となった。