都市をたずねる 31 – 「47年越しのノック」



TOMO都市美術館土曜の恒例企画「都市をたずねる」。4月16日(土)は、TOMO都市美術館主催での特別イベント『47年越しのノック』をやってみます。47年前のこの時期に開催された寺山修司の『ノック』を振り返り、社会と表現の境界を検討するイベントやります。トークの後には阿佐ヶ谷に移動して実際に『ノック』のルートを辿ってみるツアーやります。よかったらぜひ!!

都市を舞台に制作をするたびに、幻影のようにトモトシのまえに立ちはだかる寺山がいます。50年近く経った今でも寺山のことを気にしているのだから、たぶん100年後も寺山修司は参照され続けるのでしょう。。。いつまで経っても寺山を更新できないというのも悔しいので、当時とは違ったやり方で都市に果敢にチャレンジしている作家、キュレーターをお呼びして、寺山は更新可能なのかを検証するというか、少なくともそのための道筋を立てる試みをしてみたいと思っています。

更新できない、というのはトモトシの個人的な思いであって、事実としては都市における多くの試みがなされてきました。新宿少年アート、高山さん、チンポム、カオス*ラウンジ、ストリートアーティスト、YouTuber、その他海外の動向もあげればきりがないですが。それぞれの試みに触れることも忘れずにやりたい。

第1部は新宿ロフトプラスワンでのトーク。現代美術とパフォーミングアーツを横断するプロジェクトを企画・研究してきたキュレーターのゴンさん、クラブカルチャーと現代アートの高次元接触を体現してきたMES/FAQ?の谷川果菜絵さん。両者ともバックグラウンドは演劇です。寺山と、そして現代社会と表現の境界についてお話聞けるの超楽しみ。

第2部では新宿から阿佐ヶ谷に移動して『ノック』の地図を見ながら実際に街を歩きます。1975年4月19-20日の『ノック』開催から47年(ちなみに寺山修司は47歳没)、都市の変化を感じながら当時を振り返れれば!ちょっと前に下見したんですが、なかなかドラマチックでした!
興味ある方ぜひ!

なお1975年の「ノック」は料金1500円、新宿集合で阿佐ヶ谷に移動して市街劇を観劇するというものだったようです。半分たまたまなんですが、今回のイベントも同じ料金で同じルートを辿ることになります。

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都市をたずねる 31『47年越しのノック』
– 幹事:トモトシ
日時:2022年4月16日(土)12:00 –
ゲスト:権祥海(キュレーター)、谷川果菜絵(MES/FAQ?)
入場料:《来場チケット》¥1,500(要1オーダー600円以上)、《配信チケット》¥1,000
※新宿→阿佐ヶ谷の移動は電車で、電車賃は各自負担でお願いします。
※第2部のツアーはインスタライブにて配信を考えておりますが、配信のクオリティではご迷惑をおかけするかもしれません。
トーク予約:https://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/210624
解散:19時ころを予定。希望者はTOMO都市美術館で打ち上げ
当日連絡先:080-3057-9642(トモトシ)

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権祥海
​​1990年韓国生まれ。キュレーター。2018年東京藝術大学美術研究科芸術学専攻(日本・東洋美術史)修士課程修了。2022年同大学国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻(キュレーション)博士課程修了。現代美術とパフォーミング・アーツを横断するキュレーション、プラットフォーム運営、研究活動を主軸に、パフォーマンスにおける共集性、個人や共同体のトランスナショナルな歴史実践を捉えている。主な企画に「覚醒と幻惑:見えないものとの対話」(ゲーテ・インスティトゥート東京、2022)、「地に結ばれたるもの」(BUoY、2019)、「Strange Neighbor」(ART PARK(ソウル)、2019)、研究に「東アジアにおける歴史実践の場としてのパフォーマンス-イム・ミヌク、高山明(Port B)、ワン・ホンカイを中心に-」(博士学位論文、2022)などがある。
https://ksh959.wixsite.com/my-site

谷川 果菜絵 / KANAE Tanikawa [she/her]
アーティスト・デュオMESの片割れ、野良リサーチャー。
北海道富良野市生まれ、東京在住。東京芸術大学美術学部芸術学科中退。
演劇活動を経て、2015年より新井健とアーティスト・デュオMESを結成、美術家やVJとして活動中。そのほか小宮りさ麻吏奈とプラットフォームFAQ?(2020〜)を運営する。2021年〜読書会サークル、NEON BOOK CLUBも運営中。
Instagram:MES @mesmesmes8/FAQ? @faq.circle/NEON BOOK CLUB @neon.bookclub

トモトシ
1983年山口県生まれ、東京都拠点。2007年に豊橋技術科学大学建設工学課程を卒業後10年にわたって建築設計・都市計画に携わる。2014年より映像インスタレーション作品を発表。「人の動きを意識的に変化させるアクション」をテーマに、都市空間を舞台として制作している。2020年より西荻窪にトモ都市美術館(現TOMO都市美術館)を企画運営。主な展覧会に「ミッシング・サン(芸術競技2021)」(代々木TOH、2021)、「ヘルニア都市」(トモ都市美術館、2020)、「有酸素ナンパ」(埼玉県立近代美術館、2019)、「あいちトリエンナーレ2019」(豊田市、2019) 、「tttv」(中央本線画廊、2018)がある。主な受賞に「イメージフォーラム・フェスティバル2019」観客賞、「WIRED CREATIVE HACK AWARD 2019」準グランプリ、「デイリーポータルZ 新人賞2020」優秀賞がある。
https://tomotosi.com/

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トークでは現代における表現の試みをそれぞれの視点から議論できとても有意義な時間が過ごせました。47年越しにノックを辿るツアーもめちゃ楽しかった!当時の街並みはほとんど残っておらず、参加者であーだこーだ言いながら当時を想像していく旅でした。阿佐ヶ谷の住人の方々との予期せぬコミュニケーションもありました。参加してくれた皆さまありがとうございました!! (トモトシ)

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